忍者ブログ
主に夢、簡単な文を載せます。
[PR]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

貴方の傍にいれば、私も――なんて

しょっぱくて甘いその独特な味のアイスを喉に通すと、一気に温度が下がった。
そして、そっと隣を盗み見る。
「…なに?」
盗み見、――は、どうやら失敗しているらしい。
ロクサスはアイスを舐めながら怪訝な顔でこちらを見た。
「そんな顔しなくても」
「どうせまたろくな事考えてないだろ?」
「な、失礼な!」
「じゃあ何考えてたか言ってみろよ?」
「ロクサスの横顔きれい」
「はい変態」
はあ、とロクサスはため息をついて、また前へ向きなおった。
なんで!なんで変態?真実を述べたまでなのに。
本当に、綺麗だと思うんだ。
その優しい夕日に包まれた姿は、切なくて泣きたくなるような錯覚に陥る。
「なあ、」
「なに?」
「泣きたいって、こういうことかな」
「…」
多分、そうだよ。
何故か胸にぐっと詰まるようなものが押し寄せる感覚。いや違う、感覚の、記憶。
「ロクサス、泣きたいなら泣いていいよ」
「何言ってんだよ。俺は泣けないよ」
「胸ならいつでもロクサスのためにあけてあるから!いつでも貸すよ!」
「…ほんっと、バカだお前」
ロクサスはさっきの真剣な表情を少し崩して笑った。
あ、笑った。ロクサスはほんとに綺麗に笑う。わたしたちとは違うと思う。
ロクサスのそれは、本物の美しさだ。儚さ、切なさ。
だからきっと、ロクサスは泣くことだって出来る。
ああ、それはきっと…もっと綺麗なんだろうな。
「うわ、なに」
「なにって、自分が言ったんだろ?」
「え?」
「俺のためにあるんだろ、ここ」
そう言ってロクサスは、ぎゅっと私の腰に巻きついて胸に顔をうずめた。
た、確かに言ったけど!急に、え、ていうかロクサスがそんな、…ラッキー!
「…心臓、はやい」
ロクサスのそんな指摘に冷や汗の流れるような思いがした。

「おれ、お前の心臓の音好きだ」
そう言う優しい声がくぐもって聞こえて、出るはずもない涙が頬を伝った。

王国心/ロクサス夢

PR
comment
yourname ()
title ()
website ()
message

pass ()
| 41 | 40 | 39 | 38 | 37 | 36 | 35 |
| prev | top | next |
カレンダー
05 2026/06 07
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30
フリーエリア
最新コメント
最新トラックバック
プロフィール
HN:
すず
性別:
非公開
バーコード
ブログ内検索
最古記事
(09/09)
(09/09)
(09/14)
(09/16)
(11/05)
P R
Design by Lenny
忍者ブログ [PR]