忍者ブログ
主に夢、簡単な文を載せます。
[PR]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

「愛があれば食べられるでしょ?」「ないから無理」

さあやってきましたバレンタイン。と、ばかりにこの島の人たちも心なしか浮き足立っている。年頃の彼、彼女は勿論、小さい子からお年寄りまで、想いを寄せる相手に気持ちのこもったチョコを贈る。こんな素晴らしい行事はない!と、思うのに。
若いはずなのに、しみったれた顔をしているのが一人。そして、その一人が意中の相手であるあたしは、本当に困ったものだ。

「だいたい、バレンタインってお祝いする日じゃないだろ?」
「いや、そうなんだけどさ」
「みんな少しは自粛して、司教様にお祈りしに教会へでも行ったらどうなんだ」
「…チハヤさ、なんでそんなにバレンタイン嫌いなの?」

もしかしてもらえないから、と続けようとして止めた。何故なら彼の部屋にはすでに何個か、チョコだと思われるラッピングの箱や袋が置いてあるからだ。

「…いいね、君は呑気で」
「な、あたしだって呑気じゃいられないよ?」
「なんで?」
「なんでって…、」
「まさか君も誰かにチョコを贈るとか言うの?」
「…そのまさかだよ」
「…君のチョコをもらう人は不運だね」
「チハヤなんだけど」
「…え?」
「チハヤにあげようと思ってきたの!」
「君は僕を殺す気?」

確かに。確かに私は殺人級に料理が下手だけど!だけどそんな言い方って!

「愛があれば食べられるでしょ?」
「ないから無理」

あ。あ。あ。
あ。今の、ひどい。

「…あー…分かった、ごめん、言いすぎた」

チハヤが気まずそうに謝る。そりゃそうだ。この涙、どうしてくれるんだ。

「食べるよ」

そう言ってチョコよりもあたしの頬に手をかけるチハヤ。ぺろり、と涙がチハヤの舌で掬われた。

「あー、しょっぱい」
「自分が舐めたんじゃん」
「いいんだよ。しょっぱいものが欲しかったから」
「…」
「そのまま泣いててもいいよ」
「ほんと、意地悪だね」
「分かってて、好きなんだろ?」
「…そうだよ」

まだ不貞腐れたままそう言うと、チハヤは一瞬驚いた顔をして、満足そうに微笑んだ。
なんだこのやろう。

(すきすきすきすき!)

 

 

牧場物語/チハヤ夢
お題配布元:メガロポリス様

PR
comment
yourname ()
title ()
website ()
message

pass ()
| 34 | 33 | 32 | 31 | 30 | 29 | 28 | 27 | 26 | 25 | 24 |
| prev | top | next |
カレンダー
05 2026/06 07
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30
フリーエリア
最新コメント
最新トラックバック
プロフィール
HN:
すず
性別:
非公開
バーコード
ブログ内検索
最古記事
(09/09)
(09/09)
(09/14)
(09/16)
(11/05)
P R
Design by Lenny
忍者ブログ [PR]